「家に帰っても、会社で上司から怒られたことが頭から離れない」という経験はありますか?
そんな日には寝ようと思っても、嫌なことが頭に浮かんで離れないものです。何か他のことをして気持ちを紛らわせようとしても、また同じような考えが頭に浮かんでしまいます。頭の中では「気持ちを切り替えてポジティブに考えた方がいい」と分かっていてもそうできません。
ですが、「気持ちの切り替え」は「脳の切り替え」と同じことなのです。
ネガティブな考えが頭から離れない原因は、前頭葉機能の低下だと言われています。
神経科学的には「保続」という状態です。
保続とは、同じ考えが頭から離れず、新しいことに切り替えられない脳の状態のこと。さらに、前頭葉の保続にはセロトニンが大きく関わっています。考えを切り替えるためにはセロトニンが必要です。セロトニンは睡眠の質に関係するホルモンなので、セロトニンの量が低下すれば、保続が起きてネガティブな考えが頭から離れなくなり、さらに睡眠の質も悪くなります。このように、セロトニンが低下すると気持ちの切り替えができない。セロトニンの低下で睡眠の質が悪くなる上に、ネガティブな考えが浮かんで寝つきも悪いという結果になります。
睡眠の質を上げ、さらに気持ちの切り替えを上手に行うには、セロトニンを活性化して高める必要があります。
セロトニンを高める方法は、「太陽の光を浴びる」ことと、「リズム運動」です。
これには朝の散歩、ウォーキングが効果的。朝、太陽の光を浴びながら、姿勢を正してリズムよく歩くとセロトニンが活性化し、気持ちの切り替えが上手になり、睡眠の質も上げることができます。ぜひ試してみてください。